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2009年04月20日

時代小説『戦場の桜』その9


「あれは、計略です。乗ってはいけません。弥一どのに授けたとおり、追いかける真似をさせ、鎮守の森の手前で陣を敷かせなさい。」

と、まるで幽鬼のように立っている人影がつぶやいた。
彼こそは、後に天才軍師の名をほしいままにする林有楽斎の若い時の姿であった。

若いみそらで、諸国を旅しており、合戦があると軍師として参加し、自軍を必ず勝利に導くという、既に一部では有名となっていた。

ただ、その際の報酬は高く、おいそれとは雇えない人物だった。

なぜそんな有名な優秀な軍師が、岩之丞軍に加勢しているかと言うと、岩之丞と兄弟だった。
という訳ではなく、たまたま当地に来たところ、国松という非常に有能な若者がいると聞き、どれほどの人物か戦ってみたいとの純粋な興味からだった。

有楽斎が遠くから戦場を見回した際、岩之丞が
「あの旗の下にいるのが、国松だい。なんとかあいつの鼻をあかしたてえんだが。」

「わかりました。任せて下さい。
ところで、かの国松の横にいる笑ってる若者は誰か?」

「ああ、あれは眞之介っていうヘタレでさぁ。
てんで強くないのに、なぜか国松と仲が良く、いつも一緒にいるんでさぁ。」

「眞之介か…。」

眞之介の生涯の好敵手となる有楽斎との最初の出会いであった。


つづく



有楽斎何歳だよー。
同じぐらいの年のくせに、妙にジジ臭くないか?
名前からして、もっと若者の名前をつけてやればいいのに…。


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